エレベーターへの戸開走行保護装置の積極的な設置等のお願い

既設エレベーターへの戸開走行保護装置の積極的な設置のお願いについて

平成18年6月に東京都内で発生したエレベーター事故を受けて、国は、エレベーターの安全に係る技術基準の見直しを行い、平成21年9月28日以降の新設エレベーターには『戸開走行保護装置、地震時管制運転装置』の設置を義務付けています。
一方、それ以外の既設エレベーターは、戸開走行保護装置の設置義務に適合していない事項があっても、ただちに違法として扱われるものではありません(このような扱いを「既存不適格」と呼んでいます)。エレベーターの安全を確保し、事故の発生を防止するため、所有者又は管理者におかれては、戸開走行保護装置や地震時管制運転装置の設置等について、積極的な対応をお願いします。

その後も平成24年10月に金沢市内のホテルに設置されたエレベーターにおいて、平成18年の事故と同様の戸開走行による死亡事故が発生するなど、全国で戸開走行に関連する事故が後を絶ちません。

また、平成30年6月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震ではエレベーターの閉じ込めや運転休止が多数発生しました。閉じ込めの場合には、閉じ込められた者の健康状態が著しく損なわれる可能性も考えられます。

既設エレベーターにおいてこれらの事故を防止するためには、定期検査と共に、戸開走行保護装置及び地震時管制運転装置の設置が有効となります。ついては、エレベーターの一層の安全性を確保するためにも、エレベーターの所有者・管理者におかれましては、設置について積極的に検討されますようお願いします。

戸開走行保護装置などの設置後の報告について

既設エレベーターに戸開走行保護装置などを設置された場合は、設置後速やかに本市までご報告ください(建築基準法第12条第5項)

戸開走行保護設置等の設置済みマークの表示について

エレベーターに戸開走行保護装置や地震時管制運転装置が設置されていることを利用者等が容易に把握できるよう、『設置済みマーク表示制度』の運用が平成24年8月から開始されております。所有者又は管理者におかれては、マーク表示制度の趣旨をご理解いただき、戸開走行保護装置等を設置されましたら、エレベーターの設置メーカー、保守業者などにお問い合わせのうえ、設置済みマークの積極的な表示をお願いします。

防災キャビネット

平成30年6月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震により、多数のエレベーターにおいて閉じ込めが発生しました。救出に要した時間の内訳として、全体の87%は3時間以内に救出されています。エレベーターのより一層の安全性を確保するために、防災キャビネット(簡易トイレ、飲料水等)設置について、積極的なご検討をお願いします。

※地震時管制運転装置とは
エレベーターについて、地震等の加速度を検知して、自動的にかごを昇降路の出入口の戸の位置に停止させ、かつ、当該かごの出入口の戸及び昇降路の出入口の戸を開くことなどができることとする安全装置をいいます。

※戸開走行保護装置とは
エレベーターの駆動装置や制御器に故障が生じ、かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前にかごが昇降したときなどに自動的にかごを制止する安全装置をいいます。
 

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