兼六園花便り 令和2年6月13日(1255号)
降り続ける小雨に、樹木や草花は生き生きとしています。
“千歳台”に歩を進めると、一面にサツキと緑と曲水の景観。一幅の絵を見ているようです。
日本武尊銅像の前を流れる曲水の辺に“ノハナショウブ”が咲いています。
赤紫色の花びらの基には黄色い筋が見えます。
江戸時代には、ノハナショウブから多くのハナショウブの種類がつくられました。
「わが恋は 人とる沼の 花菖蒲」 泉鏡花
千歳台
ハナショウブ
梅林の曲水沿いには“ハナショウブ”と“キンシバイ”が咲いています。
キンシバイは黄色い花びらに濃い黄色の雄しべが目立ちます。梅の花に似て金糸梅と漢字をあてています。
近づくと香りのする“ネズミモチ”。小さな花が集まって咲いています。反り返る花びら。
実がネズミの糞の形に似ているところから名づけられたそうです。
ナツハギと言われるミヤギノハギが咲いていました。
小さな紫色の花のムラサキシキブ。幾つかの花が集まって大きい花に見えるキササゲの花。
雨に似合うアジサイの花。放生池のスイレン、コウホネ。近くのホタルブクロ。雨の兼六園も素敵です。
キンシバイ
ネズミモチ
6月13日(土曜日)
- 兼六園開園時間 3月1日から10月15日まで午前7時から午後6時まで
- 早朝開園時間 4月1日から 8月31日まで午前4時開園
(このページは兼六園研究会会員 城森順子さんのボランティア協力により作成されています。)