調査の目的
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の教訓をもとに、金沢市では、地震に対して安全な市街地整備を計画的に進めるため、災害に強いまちづくりに取り組んでいます。
大規模な地震が発生した場合、市街地では火災の発生と延焼、また建物の倒壊による避難道路の遮断など、様々な被害が発生する恐れがあります。これらの被害の程度は、都市の持つ歴史や地理的条件等によって異なります。
そこで、金沢市では、市街化区域を対象として、地域ごとに被害に対する『災害危険度判定調査』を行いました。『災害危険度判定調査』は、それぞれの地域(町丁単位)が持っている地震災害に対する危険の度合いを、建物の密集状況や地震発生時の消防活動の困難性などから評価した「延焼危険度」と、建物の倒壊による道路の通行困難性や避難所の整備状況などから評価した「避難危険度」で表したものです。
災害危険度は一定の災害発生に伴う被害の規模を予測したものではなく、地域別の危険性を比較したもので、ある地域が金沢市全体の中でどれくらい危険な状態にあるのかを理解するとともに、その地域で今後どのような対策が求められるかを考える手がかりとするものです。同じ危険度の地域でも、事前の対策や皆さんの心構え、今後の取り組みによって実際の被害は大きく変わってくることが考えられます。