DV(ドメスティック・バイオレンス)
DVとは
配偶者(事実婚を含む)または生活の本拠を共にする交際相手からの暴力のことを言います。
家庭内で起こるため被害が潜在化することが多く、直接にDVを受ける者だけでなく、DVを目にする子どもたちにも深刻な影響を及ぼします。
被害者、加害者ともに性別を問いません。
※元配偶者および生活の本拠を共にしていた交際相手も含みます。
※生活の本拠を共にしない交際相手からの暴力はデートDVといいます。
DVの具体例
以下のような暴力が複合的に継続して行われます。
身体的暴力 |
殴る、蹴る、首をしめる、髪を引っ張る、物を投げつける など |
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精神的暴力 | 暴言を吐く、大声で怒鳴る、見下す、別れるなら自殺すると脅す など |
性的暴力 | 避妊に協力しない、嫌がっているのに性的行為を強要する など |
経済的暴力 | 生活費を渡さない、収入を取り上げる、無断で借金をする など |
社会的暴力 | 行動を監視・制限する、友人や親族との付き合いを制限する、仕事を辞めさせる など |
子どもを使った暴力 | 子どもの前で暴力をふるう、子どもを取り上げると脅す、子どもに母親または父親を侮辱させる など |
目的とサイクル
DVは力で支配する不平等な関係です
加害者は、暴力をふるって相手を支配し、自分の思い通りに動かそうとします。
2人の間には常に上下関係があり、被害者に物事の決定権がなく、夫婦げんかとは異なります。
DVのサイクル
2人だけの問題ではなく、社会全体の問題です。
単なる「夫婦げんか」「家庭内の問題」ではありません。
愛情や理由があれば暴力をふるってもいい、暴力をたいしたことないと過小評価するといった価値観や偏ったジェンダー意識(強い性別役割意識、男や女はこうあるべきというこだわり等)がDV加害に影響すると言われています。
どんな理由があっても、たとえ親しい間柄であっても、DVは人権侵害であり、犯罪です。
このことをすべての人がはっきり認識し、暴力の根絶に向けて社会全体で取り組んでいかなければなりません。
DVかも...と思ったら
ひとりで悩まず相談してください。
金沢市女性相談支援室やその他いろいろな相談窓口がありますので、ご相談ください。
いざというときにあると良いもの
身分証明書 | 出生証明書、社会保険証書、運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど |
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社会保険に関するもの | 健康保険証(コピーでも可)、母子手帳、年金手帳など |
財産に関するもの | 抵当権証書、賃貸借証書、土地の権利書などの書類またはその写し |
印鑑 | 実印、印鑑登録証、銀行印 (本人名義、子ども名義のもの) |
お金 | 現金、通帳、キャッシュカード、本人名義のクレジットカード |
鍵 | 家、自動車など |
日ごろ使っている医薬品 | 持病がある場合は特に重要 |
本人や子どもの着替え | とりあえずの着替え、おむつ |
調停や裁判になったときに提出する証拠 | ケガの写真・診断書、被害届、暴力を記した日記・録音・録画データなど |
避難場所の手がかりになるようなもの | アドレス帳、メモなど |
緊急連絡先の住所や電話番号 | |
その他 | 学校の道具やおもちゃなどの子ども用品、アルバムや思い出の品などあなたや子どもが大切にしているもの |
DVと児童虐待の関係
DV・児童虐待はすぐに相談を。DVは#8008へ 児童虐待は189へ
DVが起きている家庭では、子どもに対する暴力が同時に行われている場合があります。
子ども自身が暴力を受けていることだけでなく、子どもの前で配偶者が暴力を振るわれることも子どもへの心理的虐待にあたります。(面前DVといいます。)
また、DV被害を受けている人は、加害者に対する恐怖心や無力感などから、子どもに対する暴力を止める力がなくなっている場合があります。
周囲はそのことを理解し、被害者を責めたりせず、支援することが必要です。