平成23年度第2回

日時

平成23年11月14日 月曜日
午後1時30分から午後3時28分まで

場所

金沢市役所7階 議会第1委員会室

出席者

出席者一覧
委員
  • 鴨野 幸雄(委員長)
  • 井上 政造
  • 谷口 敏
  • 浅野 邦子
  • 澤田 博
  • 東 茂
  • 能木場 由紀子
  • 青海 万里子
  • 高木 文代
  • 平崎 恵子
  • 的場 晴次
本部員等
  • (行政改革推進本部員)
    • 副市長 丸口 邦雄
    • 教育長 浅香 久美子
    • 消防局長 山田 弘
    • 公営企業管理者 糸屋 吉廣
    • 市長公室長 岡田 宜之
    • 総務局長 谷 晃
    • 産業局長 山田 克俊
    • 農林部長 新村 光秀
    • 市民局長 新家 俊一
    • 危機管理監 大田 茂
    • 福祉健康局長 西村 賢了
    • 健康推進部長 川原 利治
    • 環境局長 坂井 修二
    • 都市整備局長 扇子 嘉則
    • 土木部長 堂薗 洋昭
    • 市立病院事務局長 山口 亮
    • 会計管理者 宮前 信之
    • 議会事務局長 牧野 和広
    • 交通政策部長 清水 啓紀
  • (行政改革推進本部班長等)
    • 情報政策課長 寺西 正和
    • 職員課長 太田 敏明
    • 財政課長 相川 一郎
    • 行政経営課長 松田 滋人

議題

  1. 金沢市行政改革実施計画の取組状況について
  2. 平成23年度市民行政評価の結果について
    1. 事務事業評価
    2. 指定管理者の管理運営状況に関する評価

会議要旨

1.金沢市行政改革実施計画の取組状況について

〔経常収支比率〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
1
(1)
経常収支比率は下がることが望ましい指標であるが、平成24年度以降の目標値が上がっている理由は何か。 平成24年度以降は、社会保障費の伸びを見込んでおり、それを財政規模に合わせたうえで目標値を設定している。
1
(2)
平成21年度から平成22年度にかけて、経常収支比率の中核市の平均値が下がっていること、また、金沢市の経常収支比率が改善しているが中核市における順位が大きく低下していること、それぞれの理由は何か。
また、中核市は何市あるのか。
平成22年度、平成23年度と国が臨時財政対策債を発行し、分母が大きくなったことにより、金沢市だけでなく、中核市全体で経常収支比率が下がっている。
中核市における順位の低下については、中核市に新規に移行した市など対象市の変動のほか、金沢市は比較的規模の大きい中核市であることから社会保障費の伸びが大きいことなどが要因として考えられる。
なお、中核市は現在41市ある。
1
(3)
今後の経常収入の動向をどのように見込んでいるのか。 経済状況、国や地方の財政状況等を勘案すると、楽観できない状況にあると考えている。国の地方財政計画を考慮しながら、毎年度の中期財政計画の改定作業を適切に実施していく。
〔行政改革と職員の適正配置〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
2 全国の生活保護受給者数が戦後最大となったとの報道があった。行政改革の一方で、生活保護のように必要なところには職員を適正に配置しなければならないと考えるが、行政改革と適正な人事配置をどのように両立させていくのか。 職員数については、平成21年度までの集中改革プランにおいて250人の削減をしたほか、現行の第5次行政改革大綱においても5年間で50人の削減を計画している。業務の効率化等で削減できるところは削減する一方、生活保護など人員を重点的に配置すべきところは増員を行うなど、スクラップアンドビルドではないが、工夫をしながら人員配置をしている。
〔補助金の見直し〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
3
(1)
類似又は対象が重複している補助金については、今後どのように統一していく予定か。 市の補助金で対象が重複しているものについては、制度を統合していく。
また、国や県と類似しているものについては、差別化を図るよう検討を進める。
3
(2)
補助金の見直しに当たり、市民団体等との十分な話し合いが必要だと考えるが、これからは協働の時代といわれる中で、協働の推進に向けてどのように議論を進めていくのか。団体の自立前に補助を打ち切られてしまう例も見てきており、自立の時期の見極めが重要だと思うが、市と補助を受ける側との協議のしくみの中に第三者の目を入れるなどさらなる改善の工夫が必要ではないか。 対象の補助金については、今後担当課で内容を分析し、交付団体との調整を行ったうえで、その団体や市民生活への影響にも十分配慮しながら、予算編成を通じて見直し作業を進めていく。
市民行政評価において、補助金の効果を検証する必要があるという意見をいただいており、市だけでなく、団体あるいは事業者も含めて、効果を明確にするようにしていく。
第三者の視点ということで、市民行政評価委員会は、事務事業の見直しに有効に機能していると考えており、現行の手法で引き続き進めていく。
3
(3)
市として重点を置くべき分野を明確にして、そのうえで補助金の配分を決めるべきではないか。前年実績に基づく安易な配分になっているのではないか。 補助金の予算は、年度末の予算編成の際に各団体からの補助要望を集約し、予算編成を通じて決定していく。
年度ごとに予算の柱があり、例えば平成23年度は、経済基盤や都市基盤の整備の分野など継続的な取り組みが必要な分野もある一方で、スポーツや子どもの医療費の分野を重点化するなど新しい施策を盛り込む工夫をしている。
平成24年度予算編成に取り組んでいるが、新たな視点を踏まえて進めていく。
3
(4)
民間が自らの努力を怠る一方で、助成金を頼り、助成金をもらうための努力をしているケースがあるが、市はそのような馴れ合いを排除し、民間ではできない分野に力を注ぎ、公平な目で見直すことが重要となる。
市として金沢の今後のヴィジョンを描き、適切な分野に重点化していくことを期待する。
補助金も含め、予算案は、担当課と財政課とのヒアリングや副市長・市長の査定を通じて客観性と公平性を確保しながら編成したうえで、3月議会に諮り、議会での審議を経て決定していく。
財源が限られる中、将来に向けて必要な取り組みを重点的に打ち出し、メリハリのある予算としていく。
3
(5)
補助金は、あくまで市民の自立のためのインセンティブとして交付するものであり、補助金によって自分が生きていくというのは本末転倒である。また、補助の制度があるから、じゃあ何かやってみようということで動き始めることもある。
市民が真に何を必要としているかのマーケティングが必要ではないか。
現時点でも、特に補助制度を設計する場合には、市民や団体の意見を聴いている。ただし、呼び水政策的に制度設計した補助金が継続されているケースもあり、今回見直しの対象にしている。
今後も引き続き担当課を中心に、市民ニーズの把握に努めていく。
3
(6)
奨励的補助金の中で、「長年継続され、終期の設定されていない補助金」というものがあるが、具体的にどういうものなのか。 補助制度を作る際に、あらかじめ終期を設定する場合もある一方、特に呼び水政策的な補助制度の中に、効果の検証が進まずに継続されているものがあり、利用状況などを勘案して適切な終期設定の時期を判断する必要があることから、今回見直しの方向性に挙げている。
今年度の市民行政評価においても、そのような補助金の見直しをした。
〔市税収入の増加策〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
4 支出の削減だけでなく、収入の増加を図ることも重要だと考える。市税の口座振替加入率が行政改革実施計画に目標として掲げられているが、この加入者を増やすために、例えば市内の商店街での買い物で利用できるポイントを付与するなど、口座振替加入につなげるための何らかのインセンティブを検討してはどうか。 口座振替の加入率については、税額の低い軽自動車税などが低く、基幹的な税である固定資産税などは高くなっている。引き続き、制度の周知徹底に努めていく。
ポイント制などのインセンティブは、税の性格上難しい。
口座振替の加入を促進する一方、コンビニ収納など納入しやすい環境の整備を進め、収入率の向上を図っていく。

2.平成23年度市民行政評価の結果について

〔他課との連携〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
1 農業総務課の「金沢食文化発信事業費」において、「他課と連携して取り組む必要がある」という意見があるが、他課との連携の実例や今後の具体的な連携の方策はあるのか。 市民行政評価委員会では、食文化の発信というイベント事業に対して、農業総務課だけで取り組むのは難しい、あるいは、所管を別の課にしたほうがよいという意見があった。これまでの取り組みでは、食材を切り口として食文化を発信するという観点から農林部で所管している。食文化の範疇は広く、これまでも観光交流課などと連携して事業を進めているが、今後はより広範な連携を強め、食文化の魅力発信に努めていく。
〔新規事業への市民行政評価の導入〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
2 市民行政評価委員会では、相当煮詰まった議論がされているように見受けられることから、新規事業の予算化にもかかわってはどうか。 新規事業のプランニングから予算化するまでの期間が限られており、市民行政評価の導入は難しい。新規事業の事前評価を担当する行政経営課が市民行政評価委員会の事務局もしており、委員の皆さまの意見もお聴きしていることから、その声を評価に反映させていく。
〔商店街振興施策〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
3 市民行政評価委員会において、長年補助金を交付しているにもかかわらず商店街が活性化しないのは、方向性が間違っているのではないかという議論があった。しかし、玉川商店街と玉川こども図書館が連携し、こども図書館のキャラクターのうめ玉を利用して地域活性化を図っている成功事例もあり、このような知恵の出し合いが必要である。これまで行政に対していろいろな意見を出しても、前例がないからと動かなかったが、今回はこども図書館の館長が前例を作ってくれた。しかし、商店街からは、館長が替わったら心配だとの声もあるので、継続的なつながりを要望する。 金沢市には30近くの商店街があるが、大型店舗の立地が地域の商店街に多大な影響を及ぼしている。
現在、本市では、紹介のあったようなコミュニティを中心とした振興施策の推進に注力しており、お金ではなく、知恵を出して商店街を盛り上げていく。
〔自転車の走行環境〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
4 エコ意識の高まりもあり、自転車の利用意識が高まっている中、玉川町周辺の道路の車道に自転車走行指導帯が設置されたが、元々狭い車道に設けられたため、安全面での心配もあると思うが、どのように考えているか。 道路の限られたスペースの中で、自転車と歩行者と自動車とが共存していかなければならず、対応に苦慮している。玉川町・長町周辺の道路については、多くの高校生が自転車で走行していることから、モデル的に自転車走行指導帯の路面表示をした。必ずしも十分な取り組みではないが、自転車は車道の左側を走行するものだとの意識啓発にもつながると思っており、導入効果を見極めたい。
〔保存樹〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
5 立派な大木があるお宅で、家族が全員亡くなった後にその木がばっさり伐られてしまったという事例を聴いている。このような場合に、市として何らかの対応は可能か。 緑は金沢のまちを彩る景観要素のひとつであり、市民全体で守っていくことが重要である。
ご質問のようなケースでは、引き取ったうえで公園の樹木として再生するなどの対応をした事例もあることから、あらかじめ相談をいただきたい。
〔人件費の透明化〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
6 市民行政評価委員会の議論の中で、事務事業に要する人件費が見えない、あるいは補助金に占める人件費の割合が高いものがあるという議論があったが、人件費の透明化をどのように進めていくのか。 それぞれの課の人件費は明確になっており、この人件費がそれぞれの事業にどのように割り振られているかを示す手法を過去にも研究したが、事業以外の業務に従事することもあるなど難しい面もあり、実現していないが、引き続き検討していく。
補助事業の中の人件費については、その人件費が本当に必要なのか補助金の見直しの中で検討していく。また、市の外郭団体への人件費を含む補助については、団体の自立化の検討の中でそのあり方について検討していく。
〔就職活動のための保育サービス〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
7 お母さん方が就職活動をしても、子どもの保育所への入所の見通しを尋ねられ、見通しが立たないことから断られてしまう。具体的に、保育料を支払うので、1箇月間、就職活動に専念するための保育所への入所を認めて欲しい、そして就職が決まったらそこに通わせてもらえるという特約を付けてもらえると就職につながるという意見があったが、このような母親支援をできないか。 求職に伴う保育サービスは、現在の金沢市では次の3制度がある。
  • ひとり親家庭又は家庭を主宰する方が求職活動をする場合に3箇月を限度として入所
  • 就業のため専門学校等で勉強をする場合に保育に欠ける要件に該当するとして入所
  • 一時預かり(保護者が一時的に子どもの世話をできない場合に、週3日、月12日を限度として利用可能)
会社での面接で入所の見通しを尋ねられた場合、入所定員に余裕があれば、保育所の裁量で内諾を出す場合もあるので、個別の保育所に相談して欲しい。
また、一時預かりの月12日の上限については、今後の少子化対策の一環として見直しを検討していく。
〔資料の表現の明確化等〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
8 市側から提示される資料に「検討」、「見直し」、「終期設定」などの言葉が多くある。
「検討」や「見直し」であれば「いつまでにどう検討する」、あるいは「いつまでにどう見直す」といった期日と内容が必要であり、その結果が伴わない場合であれば「来期中にこうありたい」などの具体的な記述が必要ではないか。また、終期設定であれば「何年度に向けて実施する」といった時期の明記が必要ではないか。
資料については、わかりやすいものとなるよう見直していく。
〔指定管理者制度の導入〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
9 指定管理者の管理運営状況に関する評価において、220施設のうち「さらなる努力が必要」との評価の施設がないということは、指定管理者による運営はすべて順調と理解している。市民行政評価において、「指定管理者制度の導入を検討する必要がある」という評価が毎年あるが、期限を明確にして導入すべきではないか。
また、金沢市は県や他の中核市と比べて指定管理者制度が遅れていると聞いているが、その理由は何か。
新たな施設への指定管理者制度の導入については、施設の性格によっては、受け手がいるのかといった課題もあり、すぐに結論が出るものではないが、引き続き検討を進めていく。
また、金沢市では、早くから指定管理者制度を導入しているが、文化施設が多く、その性格上公募ではなく選考により指定管理者を選定していることから、選考による施設が多いことは事実であり、そのことを捉えて遅れていると言われているのかもしれない。しかし、公募する施設、選考する施設についての基準を定め、報告し、市民に公開もしており、遅れていることはない。
〔職員のモチベーションの向上策〕に関して
No 委員の意見等要旨 事務局の回答要旨
10 昨年度のこの委員会において、職員のモチベーションを高める方策を検討したいとの話があったが、具体的な方策は出たのか。また、能力給の導入についても導入していないとのことだったが、いつ導入する予定か。 昨年度に引き続き、ひとりひとりがその年度の目標を定め、その達成状況について上司と面談をしながら適正に評価することにより、職員が職務を通じて発揮した能力や業績、行動、姿勢などを的確に把握する取り組みを進めている。
給与への反映については、現場、職種とも多く、課題のひとつひとつを整理しながら検討していることをご理解願いたい。

会議資料

  • 資料番号1 金沢市行政改革推進委員会名簿
  • 資料番号2 金沢市行政改革推進本部名簿
  • 資料番号3 金沢市行政改革実施計画の取組状況
  • 資料番号4 事務事業評価について
  • 資料番号5 指定管理者の管理運営状況に関する評価について

この記事に関するお問い合わせ先

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