兼六園花便り 令和3年5月8日(1298号)
桜やモミジの若葉、水音、気持ちのよい風。藤の花が咲いて初夏へと移ろっていきます。
不老坂の藤棚近くの“サンザシ”は満開を迎えていました。
江戸時代に江戸の小石川薬園に導入されたサンザシ。秋に真っ赤に実る果実は薬用に利用されました。
「行く春の尾やそのまゝに杜若」 千代女
曲水には“カキツバタ”。日本原産の名花。花びらの基部に白い線が見えます。曲水には八橋を模した板橋が架けられています。
石に添えて植えられている“チョウジソウ”。花の形が丁に似ているところから名づけられたそうです。
カキツバタ
チョウジソウ
梅林には楚々とした“エビネ”。根が海老の形に似ているところから漢字は海老根。
緑の葉に緑色の小さな花々の“ニシキギ”。秋には錦のように紅葉して小さな赤い実をつけます。コマユミと全く同じ花と実をつけます。違いは枝に翼があるのがニシキギです。
ツツジ、シャクナゲも楽しめます。
エビネ
ニシキギ
5月8日(土曜日)記
- 兼六園開園時間 3月1日から翌年10月15日まで午前7時から午後6時まで
- 早朝開園時間 4月1日から8月31日まで午前4時から午前6時45分まで
(このページは兼六園研究会会員 城森順子さんのボランティア協力により作成されています。)