尾山神社庭園(旧金谷御殿庭園)

おやまじんじゃていえん(きゅうかなやごてんていえん)

尾山神社が建立される前は、当地には加賀藩主前田家別邸の金谷御殿がありました。現在の庭園は、江戸末期から神社の創立までの間に作庭されたとされ、江戸期に前田家が築いた最後の庭園といえます。
雅楽の楽器などの形をかたどった中島などが珍しい庭園造形が特徴です。形式は、池泉を中心に、中島とそれを結ぶ種々の形の趣向を凝らした橋が架かり、それらを巡ることができる回遊式庭園です。
見どころのひとつ、向かって左手奥の築山にある響音瀑は、石組に沿って左右に曲流する流れが豊かな景趣を生み出しています。現在は地下水を使用していますが、かつては逆サイフォンの原理で導水した辰巳用水の水が流れていました。
また、図月橋という戸室石製のアーチ橋は装飾的で、上面を凝灰岩の板石敷きとし、側面は櫓・土蔵などの壁に用いられる腰瓦が組み込まれています。


石川県指定名勝

  • 指定 昭和53年12月21日
響音瀑

響音瀑 石組に沿って左右に曲流する水の音が美しい。

図月橋

図月橋

旧城下町区域の文化財(多言語解説)

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