松風閣庭園

しょうふうかく ていえん

松風閣庭園は、沼地と背景の森の自然地形を活かして作庭された池泉回遊式の庭園で、作庭時期は江戸時代初期と言われています。後年の改修があるものの、作庭は兼六園より古く、兼六園の著名な「霞ヶ池」より本庭園の「霞ヶ池」のほうが年代を遡ります。
霞ヶ池には蓬莱島を浮かべ、周辺の大木と本多の森が一体となった豊かな樹林を背景とすることで奥行きと広がりが創出され、静寂で深遠な庭園空間が構成されています。
また、十字刻印が刻まれた南坊石は、本庭園近くに住まいがあったとされるキリシタン大名高山右近ゆかりの石とされています。
この地は、加賀八家(加賀藩重臣の門閥)の筆頭・本多家が屋敷地として拝領した場所でした。市内では唯一残る加賀八家ゆかりの庭園として貴重です。本多家ゆかりの松風閣や、かつて辰巳用水から霞ヶ池に導水されていた水路の痕跡が、当時の本多家の威光を今に伝えています。


金沢市指定名勝

  • 指定 平成20年5月1日
霞ヶ池

霞ヶ池

旧城下町区域の文化財(多言語解説)

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