西養寺鐘楼
さいようじ しゅろう
西養寺鐘楼は入母屋造(いりもやづくり)の桟瓦葺(さんがわらぶき)で、戸室石の基壇に建っています。棟札から、建築年代は嘉永4年(1851年)、大工棟梁は山上全之輔吉敏であることが判明しています。「山上」性から、禅宗様の建築技術を継承してきた流派である建仁寺(けんにんじ)流の大工の作品であることが推測されます。
放射状に垂木(たるき)を配列した扇垂木は、禅宗様の代表的な特徴であり、龍や麒麟の彫刻なども見所です。高台に位置する境内から撞かれた鐘の音は、卯辰山山麓の町場によく響き渡ったことが想像されます。
金沢市指定文化財
- 種別:有形文化財 建造物
- 指定:平成17年4月11日

全景

放射状に配された扇垂木

粽付きの円柱

龍の彫刻

麒麟の彫刻

玄武の彫刻

朱雀の彫刻