蚊媒介感染症について
蚊媒介感染症を予防するためには?
蚊媒介感染症とは、ウイルスを持つ蚊に刺されることによる「デング熱」「ジカウイルス感染症」などの感染症です。感染した人の血を吸った蚊が他の人を刺すと感染が拡がります。
海外では、蚊媒介感染症が多く発生しており、海外旅行等で感染し、帰国後に国内で蚊に刺され、その蚊が他の人を刺した場合に感染する可能性があります。
これらの感染症の多くは日本に広く生息する「ヒトスジシマカ」も媒介できることがわかっています。「ヒトスジシマカ」の活動時期は、5月中旬から10月下旬と言われています。海外旅行時だけでなく、日頃から蚊に刺されない、蚊を増やさないようにすることが大切です。
感染症の運び屋 蚊・ダニにご注意! (PDFファイル: 423.2KB)
デング熱について
デングウイルスに感染した人の血を吸った蚊が他の人を刺すことで感染します。ヒトからヒトに直接感染する病気ではありません。
- 潜伏期間:2~14日
- 症状:突然の高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、発疹など
- 流行地:熱帯・亜熱帯地域(アジア、オセアニア、アフリカ、中南米、中東)
最も日本に近い流行地は台湾
ジカウイルス感染症について
ジカウイルスに感染した人の血を吸った蚊が他の人を刺すことで感染します。基本的に、感染したヒトからヒトに直接感染する病気ではありませんが、性行為によって感染する場合があります。
- 潜伏期間:2~12日
- 症状:軽度の発熱、発疹、関節痛、筋肉痛、頭痛
- 流行地:アフリカ、中南米、東南アジア、西太平洋地域等
(注意)妊婦及び妊娠の可能性がある人
- 妊娠中にジカウイルスに感染すると胎児に小頭症等の先天性障害を来すことがあります。
- 妊婦の方は、流行地への渡航は控えましょう。
- 性行為感染及び母体から胎児への感染リスクを考慮し、流行地域の滞在中及び帰国後は少なくとも6か月間は症状の有無にかかわらず、性行為の際にはコンドームを使用するか、性行為を控えることが推奨されています。
チクングニア熱について
チクングニアウイルスに感染した人の血を吸った蚊が他の人を刺すことで感染します。ヒトからヒトに直接感染する病気ではありません。
- 潜伏期間:2~12日
- 症状:発熱、関節痛、発疹など
- 流行地:アジア、アフリカの熱帯・亜熱帯、中南米等
海外へ渡航される方へ
- 流行地に生息している「ネッタイシマカ」や「ヒトスジシマカ」はウイルスを保有している可能性が高いため、蚊に刺されないように注意しましょう。
- 渡航先の感染症流行状況を確認しましょう。
蚊に刺されないために
- 屋外での注意(ヤブや木陰など蚊が発生しやすい場所で活動する場合)
- 長袖・長ズボンを着用し、肌を露出しないようにしましょう。
- 素足でのサンダル履きは避けましょう。
- ディート(DEET)を含む虫除け剤や蚊取り線香を使用しましょう。
- 屋内への蚊の侵入を防ぐ
扉の開閉を減らし、網戸を使用しましょう。
蚊の発生を減らすために
水中に生息する幼虫(ボウフラ)を退治することが最も有効です。幼虫は植木鉢の受け皿や空き缶・ペットボトルに溜まった水等小さな水たまりに発生しますので、水たまりができないように注意しましょう。
また、雑草は定期的に刈り取り、蚊の住み場所を除去しましょう。