金沢の提案

提案のコンセプト(基本理念)

城下町金沢の文化遺産群と文化的景観

金沢が保持し続けてきた近世城下町の特徴的な都市構造とその上に残る近世・近代の多くの文化遺産群を、「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」と位置づけ、無形の芸術や伝統的産業技術、培われてきたさまざまな伝統文化にも触れながらその普遍的な価値を明らかにし、将来に向けて保存していくための方向性も含めて提案します。

提案の概要

金沢は、近世日本を代表する城下町で、卯辰山、小立野台、寺町台の三丘陵とその間を流れる犀川、浅野川の両河川により形成された自然地形を活かして、金沢城・兼六園とそれを取り巻く堀、広見を配した街路、多くの坂道や用水などの歴史的な都市構造を今に伝えています。
この歴史的な都市構造とともに、ひがし茶屋街や主計町などのまちなみ、台地や丘陵上に展開する寺院群など数々の文化遺産が良好に保存されています。また、明治期以降、軍都、学都としての性格も併せ持った都市となったため、旧制第四高等学校などの近代遺産も残されています。
これらの形ある遺産に加えて、能楽をはじめ様々な芸能、金箔、漆芸、金工、陶芸などの伝統工芸や産業技術、茶の湯、和菓子などの無形の遺産が市民の間に根付いています。
このたびの世界遺産暫定リスト記載に向けた金沢の提案は、これらの歴史的遺産が総体として形成している「城下町金沢」をテーマとしています。

保存管理に関する方針

提案した文化遺産の中には、金沢城及び惣構遺構、辰巳用水、加賀藩主前田家墓所、文化的景観など、現在調査研究中の構成遺産が含まれています。これらについては、計画的に調査を進め学術的価値や保存すべき範囲を明らかにし、文化財として指定・選定することによって将来に向けて確実に保存していくことが必要です。
また、その他の文化遺産についても個別の建物、史跡又は地区ごとの保存管理に関する計画の策定や、周辺地域の景観の保全、伝統的環境の保護を図っていく必要があります。

提案に含まれる主要な文化遺産

主要な文化遺産の場所を示した地図

A:城下町の空間的要素

B:城下町の社会・経済的機能を示す要素

C:城下町の教育・文化的要素

D:城下町の政治的役割を示す要素

E:近代化遺産

関連リンク

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