少林寺梵鐘
有形文化財 美術工芸品:工芸品
少林寺梵鐘(しょうりんじぼんしょう)
所在地 | 金沢市野町3-1-39 少林寺 |
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市指定文化財 | 昭和55年12月1日 |
第二次世界大戦中、金属不足のため鍋・釜をはじめ仏器・仏具・梵鐘も応召ということで、県下1500寺のほとんどの寺の鐘は赤襷をかけられて供出されました。しかし、県内において、明治以前の鐘で由緒あると認められ、供出を免れた鐘が約70口あり、その中の1基がこの鐘です。
総高138センチメートル、口径77センチメートルで、延宝5年(1677年)、宮崎彦九郎義一により製作されました。義一は加賀藩5代藩主に仕えた鋳物師で、茶道奉行として京都から招かれた千仙叟の指導のもと、鋳造技術を生かして藩御用釜師となり、寒雉菴(かんちあん)の号を受け、数々の名品を残しました。
この梵鐘銘文に「延宝5年(1677年)当時第4世の代に宮崎彦九郎義一名」と寺誌が刻記されています。鐘の地金や音声の良さも名鐘としての裏付けとなっています。